
脳動静脈奇形塞栓術
赤ちゃんの時(お母さんの胎内にいる時期)に脳の毛細血管を作り損ねてしまい、脳の細い動脈と静脈がつながってしまった奇形です。英語の名前の頭文字をとってAVM(エーブイエム)と呼ばれます。
この奇形があると、奇形の部分の血流だけが非常に早く流れてしまって、
この奇形を治療するには
などの方法があります。しかし
なため、
などの目的で、奇形の「塞栓術」を行います。

動脈の中から血管奇形に直径0.5mmほどのごく細い管(カテーテル)を入れ、このカテーテルから血管奇形の中に液体状の樹脂(接着剤の一種)を異常血管の中に注入して血流を減らします。
奇形の部分の血流が止まると、周りの正常な部分の血流が増えます。
奇形血管は止めても、周りの正常な血管には影響が及ばないように治療するのが重要で、脳血管内治療の中でも特に経験と技術が必要とされます。
なお、脳動静脈奇形の塞栓術では、世界的に樹脂(接着剤)を使った塞栓術が最も広く行われています。これは、複雑な血管奇形を効果的に閉塞するためには、コイルでは不十分だからです。これまで塞栓物質として樹脂を使用することは我が国では認められていませんでしたが、平成20年9月に海外では広く使用されているOnyx(オニックス)という樹脂の販売が認可されました。しかしこの樹脂の使用には多くの制約があり、現時点では、実際にわが国でこの樹脂を使用した治療がいつ開始されるのかのめどは立っていません。
このためしばらくは、これまでも広く使用されている別の樹脂を使用することになると思われます。このような材料を使用した治療をお受けになる場合には、特に十分な説明をお聞きになって、十分に理解と納得をされたうえで治療をお受けいただくことを強くお勧めします。