|
以下最近の バックナンバー
2月 「春待ち茶席」2月8日(火)ー19日(土) ぐるなびから、載せませんか、とお誘いいただいての企画です。 馬場伸子の桜をいっぱいに咲かせて、春よ来い〜♪です。 ぐるなびですから、何か飲食がいるわけで、「抹茶と豆寒」1200円、となりました。 満開の桜は「山桜」、そして「白藤」も。
豆寒は、寒天と、黒豆。 伊豆大島のテングサで、鳥取佐藤農場の黒豆で、すべて北條が作ります。 ちょっと自慢の閑々居の豆寒です。(この寒天はしごくお腹に良いのです。) どうぞお出かけください。お花見気分です。
2008年5月の展示 Exhibition MAJIMA Hidenori 間島秀徳 直径150cmの円形がメイン。床の間には169×90cm、77×110cm。 「水の間島」と言われる作家。10日ほど前の連絡では、「連日嵐で、アトリエの中まで霧がかかって・・・」と言っておりました。 霞ヶ浦を見晴らすアトリエはガラス張りのトンネル(?)です。 いつも、湖と室内が一体化したような制作空間ですが、今回は激しく、水々しく一体化していたようです。 さてさて、楽しみではありませんか。 |
|||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
![]() |
![]() |
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| kinesis 347 直径155cm 画面上部奥から手前に、迫ってくる鮮烈な流れは大きな空間の中で清々しく、マイナスイオンが本当に発散されているようです。 |
kinesis 341 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
![]() |
![]() |
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| 4月の茶室 作品は kinesis 338 | 5月の茶室 作品は kinesis 341 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| 北宋画院の名品は、自然の姿を借りながらも悠久の天地の気韻を 描くべく、超人的な技法を駆使して描かれています。 馬場伸子が求める「真摯な絵画」のひとつの頂点です。 その頂きに向かって一歩踏み出した今回の「牡丹満庭図」、ご期待 ください。 |
![]() |
![]() |
| 牡丹満庭図 約100号 絹本 1対左 | 牡丹満庭図 約100号 絹本 1対右 |
![]() |
![]() |
| 「32#9」 1303x1940mm 和紙・墨・木製パネル |
![]() |
![]() |
自作の前で「風景を見ても、人を見ても、こういう風なんです。」と不可解なことを長尾和典がボソっと言った。 その時の彼の言い方に、「リアルに」というニュアンスが感じられて、ずっと気になっている。 印象とかイメージとか言っているのではないのだから。 話はパッと跳ぶ。 北條は今、金庸(現代中国の武道小説作家)の「書剣恩仇録」というのを読んでいる。 とにかく超絶技の激闘、死闘が10ページごとに繰り広げられて、眼が回りそうなシロモノ。 闘いの場面を紹介したいが、長くなるのと外字が多い技の名前で煩雑を極めるのでやめておく。 中に、ちょうど良い、興味深いがまったく理解できない会話があったのでそこを紹介しよう。 イイモンとワルモンが、シミュレーションで闘う(話闘とでもいうか)という場面。 善: ― 右は「明夷」に進み、「期門」を取る。 悪: ― 「中孚」に退き、鳳眼手ではずす。 善: ― 「既済」に進み、「環跳」を突きながら、左掌で「曲垣」を押す。 悪: 暫く口ごもり ― 斜め「小畜」に進んで、胴を守ると見せる。 善: ― その手はいかん。ヌシの負けじゃ。 という展開なのだが、専門用語でまったく判らない。激しい技が行き交っているらしい。それでも読ませてしまう 文章力は驚異なのだが。 そこで、話はパっと戻る。 長尾和典の作品には、同じようなヤッタリトッタリが見える。 作品によって緩急様々だが、ある場面のエネルギーのドラマが表出している。 32#11などは、左手前から右奥へ鋭く走る力、それを受止めるモノ。 受止めて右下に膨らみ、左へジワジワと進む気配。 同じ場には、視線や声が交錯して、ドラマが成立している。 そんな見方もできる。 嗚呼、なんでもすぐに影響される北條である。 |
![]() |
![]() |
![]() |
| 山 川 no.4 47x130cm 5枚連作 |
![]() |
| 山 川 no.3 47x130cm 5枚連作 |
![]() |
| 山 川 no.1 47x130cm 5枚連作 |
![]() |
| 山 川 no.2 47x130cm 5枚連作 |
![]() |
| 山 川 no.5 47x130cm 5枚連作 |
![]() |
| 山 川 no.6 80x231.5cm |
懐かしさ、という「豊かな記憶」のリアリティーを伝えようと、白桃 の実をそっと籠に入れるように、紙の上に絵具を刷く。 霧散してしまいそうなイメージが包含する記憶の粒子を、絵具の粒子 に替えて、形象をゆっくり漉きだすようなことなのだろう。 絵具にこめた切ないほどの望郷を聴いて欲しい。 北條和子 |
![]() |
![]() |
| 登場する植物達 | 松かさのスクワット |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() 絵本「旅館はなぶさ」 |
「旅館はなぶさ」のご購入はE-MAIL(ココクリック) 定価 2100円(消費税込) 送料 80円(1冊) 銀行振込確認後、3日以内に発送いたします。 (いろいろ検討の結果、これが一番お安い送り方でした。) 詳しくは下記・通信販売法を参照。 |
| 笹井弘:写真 北條和子:文・装丁 |
旅館の名前「はなぶさ」には何の意味もありません。 イカガワシイ感じの字づらの美しい名前にしただけです。 |
![]() |
![]() |
| お客様、お着き〜♪ ご家族で? なによりで。 当館、子宝の湯が名物で。 |
あらら、はやくも効能が・・・・、 |
| 絵本あとがき から 自然の喚起を目的に、普段動かない植物を動かす立体作品。 そこに登場する植物を被写体に、ピンホール写真で循環する時間をとらえようと試みる。 循環する時間とは自然の時間のことで、植物だけでなく人もこの中にいる。前に進む時間と循環する時間。前者は文明の宿命として、後者は近代において、ないがしろにされたり忘れられがちだった時間、と言えるかもしれない。 そんな思いで、一枚一枚、単作品として撮影した写真。北條さんはそれを二枚一組にする荒業を繰りだし、人生からにじみ出たような言葉とストーリーをつけた。 どこかの誰かに期待していたが、その視点や内容は、私が期待していたまさに大人の絵本そのだった。 激しく変化して見せた写真達だが、ここにピンボケ写真の生きる道を見出して幸せを感じていることだろう。 笹井弘 |
笹井弘略歴 1952年 長野県に生まれる 1977年 東京芸術大学油絵専攻卒業・安宅賞 1979年 同大学院修了 1995年 環境彫刻 &ユーモアアート展・大賞(船橋市) 1998年 神奈川県展・大賞 1999年 現代日本美術展・佳作、横浜美術館賞(毎日新聞社) 2004年 「植物達の時間」バナナ プリンツ21・小品部門グランプリ受賞 個展、グループ展、エコアプローチ造形ワークショップ活動など多数。 現在 エコロジカルアート・JAPAN 代表 |
| ことの次第 笹井さんの、「ネコジャラシ・インスタレーション」は傑作です。(今回も展示) 以前にNICAFに出品されていた折に、あんまり面白くて我を忘れて見てしまい、強く印象に残っていました。 そして去年、どなたかの個展を見に閑々居にいらした笹井さんに、あの作品の作家とも知らず 「絵をお描きになるんですか?」と声をかけたのでした。らしかったので。 「以前は描いていましたが、今はインスタレーションのようなものを・・・、」 「どんな作品なんでしょう?」 「あのー、ネコジャラシが・・・、」 「エッ、ネコジャラシ! まさか、NICAFに出されたことがあるのでは?」 「あります。」 「見ました、見ましたよ、面白くて面白くて。そうですかー、あの作品。」 その瞬間、閑々居で展示しよう、と決めておりました。でもすぐに作家にはそんなことは言えません。 何度かお目にかかってピンホール写真の作品を拝見して、ここでまた、 「この写真に、言葉を付けたいな! 本を作りたい!」と反射的に言ってしまったのです。 これは作家のコンセプトともぴったり一致。展覧会の申し入れもしました。 それから1年、2枚組みの写真でひとつの小話、それを何篇かまとめて1冊にする形式でいくつかのバージョンができました。どっぷり本作りにハマった1年間だったと思います。 きれいな絵本が出来ました。 そして、やっと展覧会にこぎつけました。ピンホール写真とインスタレーション、そして絵本です。面白がって不思議がって、そして、それぞれの日々の「人工時間」に思い至っていただけたら幸いです。 北條和子 |
| 通信販売の法規に基づく表示 販売業者名 アートギャラリー 閑々居 会社所在地 105-0004 東京都港区新橋1-8-4 丸忠ビル5F 運営統括責任者 北條和子(ホウジョウカズコ) 電話番号 03-5568-7737 FAX 03-5568-7784 通信販売用 メールアドレス kakosan@venus.sannet.ne.jp 販売商品 書籍:「旅館はなぶさ」 販売価格 2100円(消費税込) 送料 1冊80円 大量の場合は お申込み方法 Eメール:(申し込み受付確認メールを差し上げます。) お支払い方法 銀行振込確認後、3日以内に発送 お振込み先:三菱東京UFJ銀行 銀座通支店 口座番号:0261334 北條和子 お届け方法 ヤマト運輸(日本国のみ) お届け時期 お申込み確認後5日以内に発送 不良品 着払い返品後、良品と交換、品切れの場合は代金返還 返品 不可 |

|
| 「みんな自分の想像の世界って持ってるでしょ、ボクのは『O』ワールドっていうんだ。楽しいんだよ。脳内秘密基地みたいなもんだな。」 「へー、ほんとにあるの?どんなの?」 「ホントっていうのかなー、ちょっと待ってて・・・・・見せてあげる。開けちゃダメだよ。」バタンッ! 工作室からカタカタゴトゴト、何か聞こえます。 待つことしばし。 「ほら、こんなんだー、」と見せてくれる 『O』ワールドは、その出来ばえに思わず「スゴーイ!」と歓声が挙がります。 工作室の中は『O』ワールドだらけ。 雰囲気はどことなく中世ヨーロッパ。 風や太陽や雲が科学される前の世界です。 よくよくよーく見ないと騙される立体感や材質は錬金術っぽくて素敵です。 デキる奴にしか出来ない、超越技法のワンダーランド。 さて、こんな事が現実にあったら素敵だと思うんですけれど・・・・。 そこで閑々居では「そんな事」を皆様に楽しんでいただく企画をたてました。 どうぞ、びっくりして面白がってくださいませ。 極上の遊びは、芸術体験です。 掲載の作品は全部平面です。 |
![]() |
| KAZE NO SOUCHI 162x162cm |
![]() |
| JINKOUTEKISEKAI 194x162cm |
![]() |
|
その風景は不意に眼前に現れ、跡形もなく消えていった。 |
![]() |
![]() |
| 「藤図屏風」左 162x180cm | 「藤図屏風」右 162x180cm |
![]() |
![]() |
| 牡丹櫻 絹本 和額 写真が暗いので残念ですが、丹念に描き込まれた重みのある花房が、あの濃い牡丹櫻の薫りを伝えてきます。 和装の額がよく似合います。 |
山櫻「朝日に匂う」 紙本 10号 「しきしまの やまと心と人とはば 朝日に匂う 山桜花」と本居宣長が詠んだ、日本の美意識のシンボル「山櫻」です。 朝もやの中から朝日をあびて目覚める花の姿をあますところなく捉えた優品。 |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
| no.301 hydrometeor |
![]() |
| kinesis no.302 40x65cm |
| 近年の一貫したテーマであるKinesisは、その制作プロセスをも揺さぶり続ける。 自然界が夜明けと共にゆっくりと動き出すように、イメージの初発は水と墨によるドローイングへと変化を遂げた。 墨の微粒子と水が交わり広がる姿にインスピレーションを得て、その後も繰り返される水と物質とのコラボレーションを通じ、新たなイメージの発生を切望するのである。 間島秀徳 |
| 今回の個展の主要作品「Kinesis no.301150x540cm」は、荒々しい水の動きよりも、細やかな流れの重なりによって空間を広げ、オーロラのように頭上に伸びてくる塊や足元ににじり寄る氷筍を創りだしています。 しかし、今までにない強い形象性に驚きました。ゆったりと広がる構図が不思議に懐かしさを伴って日本の山河を感じさせるのです。 今回の個展にいらっしゃる方々から、「あの山、」「ふるさとの谷、」という声が聞かれることでしょう。(本人の困惑顔が見えるようです。) もちろん、間島作品のことですから展示の環境が変わればスッカリ違う表情になるはずです。 また、小品がそれぞれ個性的でとっても魅力的なのも今回の特徴かもしれません。 * 間島秀徳の場合、キッカケがあって作家の内部にイメージが発生します。それを素材に託して身体の外に顕現させようとします。自然の理は人類の美意識の母であると思うからこそ、ゆだねるのですが、物質である素材は自然の理を以ってしか働きません。 適材適所の差配は作家のものですが、しかし素材は測り知れないもので思いがけない力を発揮し、作家のイメージを超えてしまう事態も多々あります。現れ出てきた表象を受けとめて、彼の思う絵画へと引っ張っていかなければなりません。予定調和の生温さはないのです。本人が「コラボレーション」と言う所以です。 確かに、重いパネルを持ち上げ、傾けて、暴走し、跳ね上がる絵具の流れをコントロールするのは格闘技。びしょ濡れのドロドロ。知恵と技と腕力で紙の上の美なるものを導き出すのです。 作品は壮絶な闘いの記録とも言えるでしょう。 間島秀徳の「Kinesis/発生」は、創造と呼ばれるものの全てが持っている、人間と自然との互換構造を端的に示して、観る側にも新たな視点を提示しています。 アートギャラリー 閑々居 北條和子 |
![]() |
| 参考作品 「Kinesis no.294」 240x720cm 2006年9月 テラタスタジオにて発表・12月より日立郷土博物館にて展示中・2007年4月より練馬区立美術館にて展示予定 |
![]() |
| 昨年夏、画廊は常設。乱視で老眼の北條が汗々で眼鏡をかけずに ウロウロしていた折です。尾長良範の10号がかかっていたのですが、 おやおや・・・?いつもとまったく違うモノに見えます。 薄墨色の楕円の小さな痕跡が連なる画面が、たとえて言えば花曇り の池の面。痕跡は集散する波になり、花びらになり、にぶく光りながら漂っていました。 急いで眼鏡をかけて睨むと、それはいつもの筆跡の連綿です。 眼鏡をかけたりはずしたり、離れてみたり近づいたり、しばらくハマっておりました。 それからしばらくして、ご本人に遭ったので「ねー、ねー、貴方の絵ねー、不思議よ・・・、」 と勢いこんで話しますと、「そのくらいの事はやってますよ、」とニコニコしながらのお返事! 湿潤でゆたかな表情の下に、密やかにもうひとつの美なるものを抱いていた作品への 驚きと同時に、静かに、絵を信じて制作し発表していく作家の在り様が心にしみました。 アートギャラリー 閑々居 北條 |
![]() |
![]() |
| 「きこえますか?」 no.1 径25cm | 「きこえますか?」 no.2 径25cm |
![]() |
| 多才な池田真弓。今回は秋の色が見えてくるように歌うオカリナと、秋の音が聴こえてきそうな絵のデュエットです。 絵画作品は、いつもと大分違います。小さいけれど、暖かい優しい池田真弓、本人のような絵です。 オカリナ、この土笛が彼女の華奢な手の中からひとつずつマロマロと生まれてくるイメージは、エロティシズムを伴ったリアルな触感となって、手にとる人の心をとらえます。 用の美というような言葉をこえて、充分に豊かな「歌うオブジェ」です。 どうぞ、秋の夜長に懐かしい曲を。(閑々居はすでに3個持っておりまして、ご愛用でございます。・・・上手に吹けませんけれど。) 日展に出品し、日本画家として知られる池田真弓の知られざる一面を紹介いたします。 |
整理番号
30−12 100号¥750,000 |
| 作家から もろもろのかかわりあいには あるものとあるものの境目の あいまいになることがあり、 そこにに出くわすと内も外もなくなってしまう。 僕にとってそれは貴重なことだ。 |
| 画廊から ある種の哀しみを含んだ、張り詰めた囁きが確かに聞こえてくるのですが、どこからそれが響いてくるのか、閑々居には判らない・・・、のです。 作品は、成り行きにまかせて絵が生まれ、育ってくる手法のように見えています。 大胆かつ繊細な筆致やコラージュの陰に、用意周到かつ緻密な構造が隠れているのを見破る観者は多くはないでしょう。多くの人が魅了されるというのに。 当初、東北アジアの絵画作法にどっぷりつかった閑々居も、和紙や墨、線による表象に目くらまされて、それを馴れた読み方で読もうとしていました。 大間違い!彼は、まったく西洋絵画のセオリーの中で制作し、なおかつ、そんなことはどうでもいいという人です。(もちろん洋画云々のカテゴリーとは別問題です。) それに気がつくと独特な表情を持つ彼の線が、それ自体に表現が託されているのではなく、しなやかな構造のパーツとして縦横に機能していることが見えてきます。 どうでもいい、と言えるだけの土台を持った、したたかな仕事です。 しかし全体に漲る清潔なエナジーは、したたかさを感じさせるものではありません。 さて? 理論や分析を寄せつけない領域に、芸術によるコミュニケーションの不思議が宿っている、と思うのは単に閑々居の不明によるのでしょうか。 アートギャラリー 閑々居 北條和子 |
| 1976年 シドニーに生まれる。 2002年 多摩美術大学油絵科卒業 2002年 「個展のような」 アートギャラリー 閑々居 東京 2005年 「リゾーム/脈絡」 アートギャラリー 閑々居 東京 2006年 EXHIBITION 長尾和典 アートギャラリー 閑々居 東京 |
前回の初個展から2年、念願の藤の屏風ができました。二曲一双の大作です。 藤の花房のやわらかで豊かな風情、それを包むふくらかな光。盛春の朝、生命の粒子が微笑んでいます。花の前に佇む一刻の静かな高揚感が、まどろみの中でみる幸せな夢のようです。 春も秋も藤をスケッチしていた2年間でした。ある日、我が家の小さな藤が花をつけたので「咲いたわよー、」と知らせるとスケッチブックを抱えて朝からソサクサとやってきました。ソサクサと写生が始ります。 堅い鉛筆での線描スケッチです。 ジンジン音をたてそうな集中力でゆっくり線を引いていきます。けっして上ずらない的確な線です。 ・・・・お邪魔ですね、退散、退散。 ほっておくと、夕方まで描き続け「お腹すいたー、ふー、」と居間の椅子にへたり込み、でも「こんなの・・・、」と遠慮がちにスケッチブックを開いて、その日の成果を見せてくれました。そのまま発表させたいような美しいスケッチの数々。(折をみて、お目に掛けたいと思っております。) 屏風がほぼ出来たというので見にいきました。屏風の中に、窓を開けたら揺れそうな藤の花が夢のように咲いていました。 その夢を夢にしているのが、背景となっている地塗りの効果であることに気付くのには時間はかかりません。上部からの浅黄のグラディエーション。キラを曳いた滑らかな塗りの柔らかな深さは比類なく美しく、繊細な藤の花をしっかりと支えています。 一昨年の個展から、一歩も二歩も進んでいました。 ミツバチのように花に吸い寄せられ、蜜ならぬスケッチを小さな部屋に貯めこんで、それを絵にする夢を楽しみ、絵具を擱いてゆく筆触を楽しみ、まったくもって真から花が好きで絵が好きで、ペットの小さなウサギに「ミリちゃん、ほら、きれいでしょ?」と訊ねている馬場伸子です。 |
![]() |
| 八重桜「桜香」 絹本 軸装 |
![]() |
| 山桜「卯月」 紙本額装 |
|
|
| 「皐月早晨図屏風」 二曲一双 |
![]() |
| 新シリーズ「光の采」 |
| 2004年の秋から始まった「光の采」(ひかりのあや)シリーズから武田州左さんの仕事が大きく変わってきました。 風通し良く、しなやかで日本の風土に根ざした清々しい心地よさがあります。 従来の技法の密な緊張感と軽やかな筆跡が緩急調和して数年来の試みが結実してきたことを感じます。 岩絵具の魅力である透明感、身体の動きを伝える線による表現などが、薄塗りになってはじめて生きてきたようです。 どんどん日本画になっていく武田州左。 稀有な作家だなァ、と今回もつくづく思う閑々居であります。 |

![]() |
![]() |
![]() |
| 「笛吹き組合」 |
「漏斗の穴から流れる雲をみる」 |
| 子どもの頃、光を箱に閉じ込めようとしたことがある。 明るいところで箱の蓋をさっと閉じ、暗い場所へそれを 持って行き開くとパッと光が出ると考えたのだが、出なかった。 それ以上の追求を試みなかったところが、私の凡人さであった。 長じて、光の速度は1秒間に地球を7周もする事を知って悟った。 光は閉じ込められることを恐れて蓋の閉まる 寸前に逃げ出す事など、その速さであれば朝飯前だったのだ。 明滅する螢を手のひらにそっと包んで、光を捕まえたと興じたことはあった。 螢は光る虫であって、光そのものではなかった。 光と闇。見えないものの存在は、私にとって不思議群の頂点にある。 私は、自然界に生じた空木(うつぎ)などに見立てて箱を造り、私の中の光と闇、また萎縮と傲慢の化身である異形の箱を、納めて蓋を閉じる。そして誰かが箱の蓋を開く時のときめきは、天に罅(ひび)が入り、異界が出現するときめきである。 2005年7月 中里繪魯洲 箱型作品を中心に小品オブジェ数点。
箱というものが持つ不思議。
無限をちょっと囲い込んで有限。そしてまた、入れ子の箱のような無限への入口。
不思議の入口にふさわしいモノの出現。
中里繪魯洲の想像力が走ります。 「鐡國綺譚」から3年、またまた繪魯洲の世界から閑々居へ客人(マロウド)のご入来。 彼にとって「箱」は創造の原点。 「箱」が何やらを生む、と感じているようです。 |
| 知人の家におじいさまが集められた古時計がたくさんあって、10日ほど閑々居が時計屋さんになることになりました。時計だらけです。 いろいろな時計が勝手にチクタク、ボーンボーンといっております。 古いものですから動かないのも部品が足りないのもあります。掘り出しものもあるかもしれません。名品ユンハンスもキンツリーもあるんです。もちろんお利巧もののセイコーも。大切にされていたらしく、ネジを巻いた日時などのメモが入っていたりして、嬉しくなります。 専門外の閑々居はよく判らないので修理も鑑定もせずに1000円から200,000円まで、 お楽しみイベントの時計屋さんですから、お使いになるのならば修理屋さんをご紹介いたします |
![]() |
![]() |
| ユンハンス社 明治後期 \200,000 | ユンハンス社 明治期 ¥200,000 |
とにかく、人間の視覚の微妙な微妙な働きを、微妙に微妙に働かせて、山田昌宏の欲しい画面が出来上がっています。 DMに画像を入れることも諦めたほどです。写真にも、印刷にも耐えないほど、作品がデリケートなのでしかたがありません。 絵画の唯一性とか言う、実物でしか判らない表現・・。 本人にとっては必然なのでしょうけれど、よくも潔くそれを選択したものだと、感服しております。 はじめて山田昌宏に作品について訊ねた時、彼は「ジャクド。」とぶっきらぼうに言いました。 「何ですか、それ?」と聞き返すと「強度じゃなくて弱度」。 びっくりしました。 なるほど弱度の物差しで測ってみると、目盛に眼差しの深さが読めます。 視覚に依拠しながら、視覚から遠ざかって五感の記憶をまさぐることになるからでしょう。 山田昌宏の作品についていえば、彼の導く記憶はやわらかく、あたたかく、親しいもの。 今、それは弱度を増し、深く豊かに広がって、ますます見えなくなって、そして、とてもとても美しいのです。 ということで、閑々居は山田昌宏の「弱度」をお目にかけます。 確かめにいらしてくださいませ。 |

![]() |
| numbers ¥20,000 |
![]() |
|
| 光のテーブル | ¥600,000 |
| numbers ランプ | ¥80,000 |
間島秀徳
exhibition 間島秀徳のsui−boku
4/1-4/14
![]() |
| kinesis251 ¥80,000 |
![]() |
| kinesis261 ¥100,000 |
間島作品の骨組みのひとつ「水と墨の部分」を取り出して、独立させた作品です。
「WATER WORKS」や「KINESIS」の重厚な画面の下には、様々な隠しワザがほどこ
されているのですが、そのワザの中には、こんなに魅力的なものもあったのです。
長尾和典
exhibition :Rhizome:/脈絡
2/17-3/2
![]() |
| 題名はありません。 作品は完売いたしました。 |
|
画廊から、長尾和典さんのこと。 3年前、菊地武彦さん(多摩美洋画科助教授)が、「面白い生徒がいるんですよ、」と長尾和典君のことを楽しそうに話してくれました。 ほとんど学校に来ないのだけれど、作品は良い、とにかく墨の細い線でシコシコ描いていて、それが何だか気になる良さを持っている、とおっしゃるのです。 「見たいですねー、菊地さんがそう言うんだからきっと良いんだわ。ファイルでも持って来てくれたらいいな。」 「じゃー、来るように言っておきますよ。でも来るかなー、人見知りするからなー、」 それからずーっと、菊地さんがみえた折に何度か「長尾、来ましたか?」と言われるので、「いいえ、みえませんよ。」 多摩美を卒業した彼は一年後に現われました。 両手に大きな荷物。ダブダブのコートを着た長尾君は、どこか幼さが残っている顔を毛糸の帽子で半分くらい隠して、画廊の入口に立っていました。 「写真で見せても判ってもらえないから、作品、持ってきました。」と、はにかみながら言うのです。 それを聞いて、まず嬉しかった。写真やディスクを媒介させて見たり見せたりすることが当たり前になっている昨今、いいぞ、と思ったのです。 30号くらいから横長2号くらいまで13点。どれも規格サイズではありません。 紙の上に墨のクモの巣のような線。線はさまざまな表情を持って絡み合い、引っ張り合い、強い構図を造っています。 なんというリアリティー。浮かんできた言葉はリゾーム、思索の構造、脈絡。 思索の構造自体がジェネレーションを感じさて、そして、その思索がなぜか哀しい。切ないのです。 「いいじゃなーい!せっかく持ってきたんだから並べようか?個展ってわけにはいかないけれど、個展のような、っていうのはどう?ちょうど画廊、来月の企画まで空いてるし。」 彼はパっと明るい表情になって頷いてくれました。 というわけで、広告もリリースもDMも無い「個展のような」の展示をすることになったのは2002年の2月。 並べてみると立派な個展のおもむきになっています。26歳とは思えない成熟した仕事です。 架けましたよ、と電話をかけておいたのですがトンと本人は現われません。 画像付きの看板を「個展のような」として出しておいたら、人が入って来るではありませんか!閑々居は五階にあるのでイチゲンのお客様というのはめったにないというのに。 そして、完売。ほとんどが看板を見て入ってこられた方でした。いくら良い作品だから架けたと言っても、これには驚きました。本人はもっと驚いたようです。「売れましたよ、」と電話を入れると、二呼吸くらいの沈黙の後で「ほんとに?」と聞き返していましたから。 再三の電話でやっと現われた彼は古い大きな素敵な靴を履いてきたものです。 作品が貯まったら個展をしましょう、と言ってからまた2年。今度は「:Rhizome:」で本当の個展となります。 作家が危惧するように、お送りする図版は実物とだいぶ違います。どうぞ会場でじっくりご覧ください。 ひとりの若者の見え難い「脈絡」が、細い筆先でなぞられて外気に触れているのをヒリヒリ感じていただきたい。 |
| ご意見、その他はメールでどうぞ。 TEL 03-5568-7737 FAX 03-5568-7784 105-0004 東京都港区新橋1-8-4丸忠ビル5F |